1997年に、当時東北大学大学院に在籍していた大学院生を中心として、「昭和十年前後(1925〜1945)」の日本の文学・思想を共通のテーマとした勉強会活動をしていたことが、この会の始まりです。
その後、研究成果を形にすることを構想し、このテーマについてすでに研究されている方々に論文の寄稿をお願いして、論文集[『近代の夢と知性 文学・思想の昭和10年前後(1925〜1945)』](翰林書房2000.10)を刊行いたしました。この論文集を刊行するにあたって、会として立ち上げたのが「文学・思想懇話会」です。
会の活動の企画・運営に中心となってたずさわってきたのは、加藤達彦・土屋忍・野坂昭雄・畑中健二・森岡卓司・山崎義光の6名で、とくに会員という形をとらず、これら企画を考えるメンバーが、年に1回程度、電子メール等で連絡をとりながら、研究会を企画・開催し、口コミ宣伝で参加を呼びかけて運営してきました。
発会当時大学院生、助手だった主要メンバーも現在では各地にちらばってしまいましたが、それでも現在のところ、ごく小規模ながら、一年に一度は顔を合わせて研究会を開いております。
会の運営方法の基本的な考え方は、個々の主体的な関わりを基本とし、興味関心のある企画メンバーが研究会を提案し、運営していくという方式をとっています。
それゆえ、企画のたびに上記企画メンバーのほか、その都度、企画に関わっていただける方も交えて運営いたしております。
資金もなく、また研究者として駆け出しの若手中心であり、会としては異例な形式で、企画のたびに参加者のご厚意にあずかりながら運営しております。
これまでに開催された研究会については、[こちら]に掲載しています。
なお、これまでの会の活動の一つの成果として刊行した論文集『近代の夢と知性』の[まえがき]・[あとがき]に、論文集の編集趣旨(まえがき)と刊行にいたる経緯(あとがき)を記しております。
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